天馬、翔ける 上巻 epubダウンロード
天馬、翔ける 上巻
によって 安部 竜太郎 (著)
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【中山義秀文学賞(第11回)】兄は天下創建を構想し、弟は戦火のただなかを疾走した。だが、二人は否応もなく引き裂かれてゆく−。真の「義経」を描く歴史超大作。『小説新潮』連載「天馬の如く」を改題し収録。【「TRC MARC」の商品解説】
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いま、「天馬翔ける義経」とくればお茶の間のだれもが「あの義経」を思い浮かべるだろうが、そうではない「この義経」はテレビドラマとは異質の実相を持って駆け抜ける。 ** NHK大河ドラマ、陽光に輝き真っ白な駿馬が翔ける。颯爽の貴公子・多感の若武者・軍事の天才・波乱の生涯。非業の最期を遂げる義経の人物像は「判官贔屓」の言葉どおり国民大衆がいまなお追慕しつづける完成された日本型英雄である。おそらく放映中の大河ドラマもNHKだからこの枠をはずすことはないだろう。一方の頼朝については疑心暗鬼・優柔不断・嫉妬妄想・陰険嗜虐のイメージが刷り込まれている。安部龍太郎『天馬、翔ける』も二人にそなわるこのイメージを過半は踏襲している。著者は人物そのものに著者独自の思い入れを投入することを極力回避している。主役は不可逆な時代の流れであって、ドラマチックではあるが義経も頼朝もその流れの中で一定の役割を果たすに人材に過ぎない。既成の人物像にそなわる善悪の魅力を活かしながら、しかし冷静に時代背景をかぶせれば、読者をうならせる新しい人物像が浮かび上がる。意欲的な作品である。ある部分で偶像義経の破壊である。それは政治家頼朝の積極評価につながるものだ。判官贔屓の大衆心理はまだ生きているのだから、トンデモ本、歴史考証の書ならともかく、大衆小説としてはかなり異色の作品といえよう。そして読後、義経ファンである私もこのふたりの実像はこんなものだったろうと素直に受けとめられた傑作である。物語は兄弟がそれぞれの地で平家打倒の決意を固めるところから始まる。これまで読んだ源平合戦ものにはない、異色の冒頭にまず驚かされた。関東武士団の糾合から始まり、平氏をバックにした朝廷支配をくつがえし、土地所有の制度を根本から変革すること。時代はそのための長期戦略、深謀遠慮、権謀術数、人材登用、軍備増強すなわち新たな歴史への移行するための政治力の求心を必要としていた。伊豆の地で政治家頼朝が立ち上がる。すでに農地は公田よりも開発領主によって開かれた田畑の生産力が圧倒していた。しかし院、公家、寺杜の支配下にあって開発領主=豪族=武士にはその土地の領有権がなかった。平氏はこの制度を保護する立場にあった。多くの武士たちはこうした境遇から脱し、一所懸命の地を守ってくれる棟梁の出現を待ち望んでいた。頼朝の役割は朝廷と掛け合って彼らの所領を安堵させること、命をかけた戦争で奪った土地を差別なく分け与えることにあった。源義経は奥州の地にいた。京の都より後白河法皇の院宣が届く。いわく、平家を討伐せよと。父のあだを討つ、その宿願を胸に義経は出奔。ここで描かれる義経は当初、やはり颯爽とした軍神として登場する。時が彼に与えた役割は平家殲滅の軍事である。知られた数々の合戦名場面を繰り広げながらひたすら平家を滅亡の淵に追いやる。彼にとってこの戦は歴史を変えようとする展望からではなくて単なる仇討ちにすぎない。電光石火・勇猛果敢が猪突猛進になりそして多くの場合は軽挙妄動、さらに勝っためには手段を選ばぬその戦術とかなりイメージはダウンする。特に後白河法皇に盲従するふがいなさ、政治力の欠如にはいかんともしがたいものがある。後白河法皇の神通力と「大天狗」といわれる怪人ぶりはすこぶる魅力的である。また奥州藤原一族は日本の先住民族の末喬で、神話時代に渡来した大和朝廷に追われた蝦夷の頭領と設定し、その勢力の全国展開も独特なところが随所に描かれ、物語を楽しくさせている。武士団の統率者としてもまだ不安定な頼朝。旧体制を死守せんと陰謀を巡らす後白河。独立国家を目指す奥州藤原。この三すくみの権力闘争に翻弄される義経。四者それぞれ、周囲にある女性たちとの色模様も華やかさをそえているし、多彩な脇役陣の強烈な個性にもひきこまれるが、やはりこの四者対立構図にあって複雑に変転するパワーバランスが読みどころでしょう。さらに池宮彰一郎『平家』を併読されることをおすすめします。
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